地域住民によるまちづくりイベント「押上まちづくり未来会議」が5月16日、すみだ共生社会推進センター(墨田区押上2)で開かれ、新たな地域プロジェクト4件が始動した。主催は今年2月に結成された「押上まちづくり協議会」。
当日は午前と午後の2部構成で開催。午前は「押上まち歩き」を行い、参加者は3つのコースに分かれて地域を探索。普段とは異なる視点でまちを見つめ直し、地域資源や魅力を再発見することを目的に実施した。
午後のワークショップでは、まち歩きで得た気付きや感想を共有。「住宅ばかりで、あまりまちの個性を感じられなかった」「想像以上にホテルが多く、建設中の建物もほとんどホテルだった」などの意見が出た一方で、個性的な店や墨田区唯一のプレイパーク「わんぱく天国」(押上1)、映画のロケ地としても使われた飛木稲荷神社(押上2)などに魅力を感じた参加者も多く見られた。
その後、グループごとに地域資源を出し合いながら、「押上をどんなまちにしたいか」「そのためにどのような活動を始めるか」をテーマにディスカッションを実施。途中でメンバーを入れ替えながら意見交換を重ね、最終的に6件のプロジェクト案が発表された。
このうち4件は、今回新たに開設したLINEオープンチャットを活用し、今後も継続して実現に向けた活動を進めることが決まった。うち2件は、外国人観光客を対象としたもの。まち歩きでも目立ったホテルの多さを背景に発案されたという。
「掲示板プロジェクト」は、QRコード付きポスターを地域内に掲示し、観光客に地域情報を発信するとともに、回遊動線の調査にもつなげる取り組み。「スカイツリー探訪映えスポットツアー」は、東京スカイツリー周辺のフォトスポットを外国人観光客に紹介し、写真撮影などを楽しんでもらう企画として検討を進める。「押上キーマン探求プロジェクト」は、地域で活動する人や企業、商店など、まちのキーパーソンを発掘・紹介する取り組みで、地域住民ならではの視点で押上の魅力を掘り起こしていく。商店街の減少が続く押上エリアでは、再開発が進む押上駅北口周辺の店舗をまとめ、新たに「おしきた商店街」をつくろうという構想も発表された。
同協議会理事長の山口亮さんは、地域コミュニティースペース「よりみち自由室」(押上2)を運営しており、これまで「墨田区まち活カイギ」などを通じて地域プロジェクト創出にも携わってきた。 山口さんは「手法としては『まち活カイギ』に近い部分もあるが、今回はコンセプトが明確だったため、よりエッジの効いたプロジェクトが生まれた。自分が所属する町会からの参加もあり、これまでリーチできていなかった層に届いた実感がある」と話す。
区内在住の女性参加者は「他地域でまちづくり活動に関わってきたが、墨田区でこのような会に参加したのは初めて。これまでの経験を生かして地元に貢献したい」と話す。
同イベントは今後も隔月ペースでの開催を予定しており、次回は7月に開催する。詳細はLINEオープンチャット「押上まちづくりネットワーク」やSNSで発信する。