酒類事業を手がけるファイブニーズ(墨田区太平4)が日本総代理店を務めるイングリッシュウイスキー「Wire Works(ワイヤーワークス)」が5月29日、「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)2026」で最高金賞1本、金賞3本、銅賞2本を受賞した。
出品した全6本が受賞し、「ワイヤーワークス カデューロ(Wire Works Caduro)」が最高金賞、「ワイヤーワークス オーバースモーク(Wire Works Over Smoked)」「ワイヤーワークス ネセサリー イーヴィル フィニッシュ(Wire Works Necessary Evil Finish)」「ワイヤーワークス ポート ワイン レイト ボトルドヴィンテージ(Wire Works Port Wine Late Bottled Vintage)」が金賞、「ワイヤーワークス オルターエゴ(Wire Works Alter Ego)」「ワイヤーワークス バーボンバレル(Wire Works Bourbon Barrel)」が銅賞を受賞した。

製造元の「ホワイトピーク蒸留所」は、イングリッシュウイスキー部門の年間最優秀蒸留所に贈られる「ベスト・イングリッシュ・ディスティラリー(Best English Distillery of the Year)」にも選出された。

TWSCは、ウイスキー評論家の土屋守さんが実行委員長を務めるTWSC実行委員会が主催する品評会。アジア最大級の蒸留酒品評会として知られ、日本文化が培った繊細な味覚を基準に世界中のウイスキーやスピリッツを審査している。
ウイスキーといえばスコッチウイスキーやアイリッシュウイスキーが広く知られているが、近年、世界のウイスキー市場で存在感を高めているのが、イングランドで造られる「English Whisky(イングリッシュウイスキー)」。イングランドでも中世から蒸留文化が存在していたとされるが、近代以降はスコットランドやアイルランドに比べて生産が衰退。長い間、イングランド産ウイスキーは市場から姿を消していた。

転機となったのは2000年代以降。各地でクラフト蒸留所の設立が相次ぎ、新たなウイスキー造りが始まった。近年では品質向上が進み、世界的な品評会でも受賞銘柄が増加。スコッチ、アイリッシュに続く「第三の英国ウイスキー」として注目を集めている。
ホワイトピーク蒸留所は英国中部ダービーシャー州にあるクラフト蒸留所。2018年に初のシングルモルトを発売した比較的新しい蒸留所ながら、世界各地の品評会で受賞を重ねている。
蒸留所があるのは、かつて鉱工業で栄えたダーウェント峡谷近郊。旧工業地帯の歴史を受け継ぎながら、地元の水や原料を生かしたウイスキー造りを行っている。ブランド名の「Wire Works」は、この地域にあったワイヤーロープ工場に由来するという。
比較的新しいカテゴリーであるイングリッシュウイスキーは、伝統に縛られない自由な発想も特徴の一つ。熟成だるや原料、酵母の選択などで独自性を打ち出す蒸留所が多く、ホワイトピーク蒸留所もその代表格として知られる。
今回、商品として出品した全6本が受賞したことに加え、蒸留所そのものが年間最優秀蒸留所として評価され、「ダブル受賞」となった。

墨田区に本社を置くファイブニーズは、酒類事業や酒販支援、EC事業などを手がける企業。同社が日本総代理店として取り扱う「Wire Works」は、都内のバーや酒販店を中心に展開を広げている。墨田区内では、同社直営の「ファイブニーズ錦糸町本店」(太平4)で購入できるほか、すし店「鮨(すし) なかがわ」(太平1)で提供している。
同社の岡崎雅弘社長は「ダブル受賞は大変光栄。今回をきっかけに、イングリッシュウイスキーという新しいカテゴリーの魅力をより多くの方に知っていただければ」と話す。