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隅田川で「ひかりのシンフォニー」-LED「いのり星」10万個も回収

アートインスタレーション「ひかりのシンフォニー」

アートインスタレーション「ひかりのシンフォニー」

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 隅田川テラス(言問橋~吾妻橋間)を舞台に開催した「東京ホタル TOKYO HOTARU FESTIVAL 2012」で5月6日夜、アートインスタレーション「ひかりのシンフォニー」がイベントのフィナーレを飾り、2日間の日程を終えた。

吾妻橋下で太陽光蓄電LED「いのり星」を回収する船の様子

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 親水ライフを体感する多彩なプログラムを通して、「水と緑の回廊で包まれた美しい東京」の再生を狙う同イベントは、東京都が推進する「隅田川ルネサンス」の一環。期間中は台東区と墨田区にまたがるさまざまな会場で行われたワークショップやアート展示、ライブやマーケット、シンポジウムなどを多くの人が訪れ、初夏の隅田川を満喫した。

 5日昼にはメーンイベントの一つ「川のこどものくに」が開催。子どもたちが、川への思いが詰まった紙芝居を披露し、手作りの旗やこいのぼりを掲げた船に次々と分乗して水上をパレード。その後、オリジナルの衣装に身を包み、プラスチックの自作笛を吹きながら川辺の道を「ちんどん行進」した。引率した「菊乃家」の嶋崎さんは「普段の仕事は開店祝いなどだが、今日は子どもたちが主役。船上でも笑顔があふれ、一緒に演奏しながら行進するのがとても楽しかった」と話した。夜には、アーティストの日比野克彦さんが監修し、東京芸術大学の学生と地域の子どもたちで作り上げた「ひかりの神輿(みこし)」が登場。隅田川にすむ龍をイメージした「水」「岩」「空」の3騎がサンバ風のリズムにのって台東区立隅田公園内を練り歩いた後、船に乗ってライトアップし水上をパレードした。

 6日夜の「ひかりのシンフォニー」では、3カ所の観覧エリアから19時ごろにチケット購入者が太陽光蓄電LED「いのり星」を放流。言問橋付近の船上からも投げ入れられ、夜の川面をホタルのような青い光で幻想的に埋め尽くした。その後、水上ステージに持田香織さんが登場し「ポケット」を披露。19時30分に点灯した東京スカイツリーをバックに都立墨田川高校(墨田区)音楽部、都立白鴎高校(台東区)コーラス部と一緒に「見上げてごらん夜の星を」を熱唱。最後に今回のイベントのために書き下ろしたテーマソング「tokyo hotaru」を発表した。文京区から放流に参加したという門馬さんは「平和への祈りをこめて投げ入れた。着水したのと同時に光り始めるのがすてき。スカイツリーの下でいくつもの光がやさしく揺れる姿は想像していた以上に壮大で美しい光景だった」と振り返る。

 イベントは21時過ぎまで行われ、その後も吾妻橋の下流では船を使って、この日放流された約10万個の「いのり星」を回収する作業が続けられた。回収船の姿は駒形橋や厩橋、蔵前橋を越えて両国橋付近まで見られた。

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