墨田区の伝統野菜「寺島なす」を収穫し調理して味わう「寺島なす収穫・切り戻し&調理交流イベント」が8月1日、都立東白鬚公園と梅若橋コミュニティ会館(以上、墨田区堤通2)で開かれた。
東白鬚公園、寺島なすの栽培に携わる地域住民、NPO法人「寺島・玉ノ井まちづくり協議会(通称=てらたま)」が協力して企画した。寺島なすを通じて地域の歴史や魅力を知ってもらうとともに、子どもからシニアまで世代を超えて交流し、地域に顔の見える関係をつくることを目的にしているという。
第1部の収穫・切り戻し体験には親子連れなど22人が参加した。東白鬚公園内の畑で、末林和之さんから収穫方法を、寺島なすの栽培に長年携わる坂本武彦さんから、枝を切って株を整える切り戻しの方法を、それぞれ教わった。
参加者は実際に寺島なすを見て触れながら、収穫や栽培について学んだ。畑で大きなカマキリが見つかり、子どもたちが歓声を上げる場面もあった。
第2部は梅若橋コミュニティ会館に会場を移し、収穫した寺島なすを使った調理交流会を行い、当日は28人が参加した。
参加者は事前に班を決めず、当日集まった人同士で6つのグループをつくった。佐々木靜さんのレシピとアドバイスを元に、声をかけ合いながら料理を作り、完成した寺島なす料理を囲んだ。班を超えて調味料を貸し借りする姿も見られた。
企画・運営を担当した皆川未来さんは「収穫する、調理する、一緒に食べるという体験を通して、初対面の参加者同士の距離が自然に縮まっていく様子が印象的だった」と振り返る。同じ班になった30代女性とシニア女性が意気投合し、帰る頃には親しみを込めて「お母さん」と呼ぶほど仲良くなっていたという。
参加者からは、「寺島なすの収穫も料理も体験できて楽しかった」「子どもが実際に見て、触れて、食べながら学べる貴重な体験になった」「初めて会った人とも料理を通して自然に話せた」などの声が聞かれた。
皆川さんは「伝統野菜は食文化や歴史を伝えるだけでなく、人と人をつなぐきっかけにもなる。イベントを開催して終わりではなく、そこから新しい縁が生まれ、地域の中でつながりが広がっていくことを大切にしたい」と話す