愛電(墨田区業平1)のプログラミング未経験の社員2人が「AIプログラミング研修」を受け、顧客問い合わせ管理システムを試作した。研修は、墨田の地域情報を発信するアプリ「すみアプ」を開発した木村優太さんが代表を務めるニューディメンション(千代田区)が担い、8月27日に全4回、計8時間の日程を終えた。
愛電は、自動制御(FA)機器を扱うエンジニアリング商社。研修には技術部長とマーケティング部の社員が参加した。2人ともソフトウエア開発やプログラミングの経験はなく、AIエージェントを使ったシステム開発に関心を持ちながらも、必要な開発環境や始め方、開発できるシステムを具体的にイメージできていなかったという。
研修では、OpenAIの「Codex」とAnthropicの「Claude Code」を使った。講師の説明を聞くだけでなく、受講者自身がAIエージェントを操作するハンズオン形式で、1回2時間の研修を4回実施。AIへ適切な指示を出すため、サーバーやデータ構造など、システム開発の基礎知識も学んだ。
木村さんによると、一般的な生成AI研修が資料作成や表計算など既存業務の効率化を主な目的とするのに対し、同研修では非エンジニアがAIエージェントを使ってシステムを構築することを目指すという。参加者は初回にウェブサイトを制作し、最終回までに顧客からの問い合わせを管理するシステムを試作した。
システムは学習用のサーバーに構築したもので、そのまま実務には使わない。今回の経験を踏まえ、愛電では社内でAIエージェントを使ったシステム開発を行うことを検討し始めたという。
元ITエンジニアで、「アプリ木村」の愛称で墨田区を中心に活動する木村さんは、これまで「すみアプ」の開発などを通じて地域の情報発信に取り組んできた。木村さんは「非エンジニアでも、短時間で社内システムを開発できる可能性を感じた。この研修を広げ、中小企業や行政が抱えるITエンジニア不足の解消につなげたい」と話す。